NIPPON GEAR CO.,LTD. JACK Rise Up to the future

日本ギア工業株式会社 JACK Rise Up to the future

ジャッキ製品選定サポートコンテンツ

Q&AジャッキQ&A

適材適所   スクリュージャッキと、ボールスクリュージャッキの使い分け

Q

スクリュージャッキと、ボールスクリュージャッキの使用上の違いは?

A

主として駆動に必要なトルク(効率)と、セルフロック(自動締まり)機能の違いがあります。その他にもブレーキが問題となります。

スクリュージャッキを使えば、どこで止めても逆回転することはありませんが動力は余計に必要となります。
また、ボールスクリュージャッキを使えば、同じ荷重を動かすにも少ない動力ですみますが、駆動を止めると逆回転する恐れがあります。
大きなモーターが使えない場合とか動作の頻度が高いから動力費を節約したい場合にはボールスクリュージャッキを使い、滅多に動かさないが安全第一で設備費を余りかけたくないときにはスクリュージャッキを使うと考えた方が良いでしょう。
また、省エネの点から見ますと、例えば油圧シリンダーによる場合にはいつもポンプで油圧を与えておかないと荷が下がってしまいますが、スクリュージャッキでは特有のセルフロック機能により、電源を切るだけでその位置を保持しますので大きな省エネとなります。
ボールスクリュージャッキではセルフロック機能はないのでそれに見合うマグネットブレーキが必要となりますが、効率が高いので頻度の高い昇降などの使い方では更に大きな省エネとなります。

餅は餅屋に   “H”はハイスピード用

Q

ロースピード用とハイスピード用はどう使いわけるのですか?

A

ロースピード(L)、ハイスピード(H)、どちらを選ばれても使用できる場合が多いと思いますが、出来る限り使用目的に合わせて、将来のメンテナンスも考えての選定をお推めします。

スクリュージャッキは、汎用性をもたせすためにグリース潤滑にしてあります。だから入力軸を高速で回すと永い間にはどうしても潤滑切れを起こすことも考えられます。 ねじ軸速度が速いときには“H”型の方をえらび入力軸の回転を逆算した遅い速度で駆動する方が長寿命を得られます。逆に昇降速度は遅くてよいが、微少調整を要するときには“L”をえらび、しかも低速度で入力した方が得策です。
ほぼ各枠番ごとにウォームの減速比は2種類づつあり、ロースピード用(高減速比)のものをL、ハイスピード用(低減速比)のものをHと呼んでおります。

ギアドリミットスイッチは自衛隊   ストッパーは何のためか

Q

動作の上限と下限はストッパーで決るのですか?

A

手動の場合には機械的なストッパーでもかまいませんが、モーター駆動の場合には必ずリミットスイッチで決めてください。

ねじ軸にはストッパーが設けられる場合もありますが、これは据え付けのときに手回し調整中にはスクリューが抜けてしまわないためのものです。
したがって、動力駆動で行き過ぎを防止することはできません。
普通電動機駆動とする場合には移動する距離に合わせて市販のリミットスイッチを設けて、このオーバーランを防止します。
こんな時、ギアドリミットスイッチをジャッキに取り付けますと配線も簡単になり調整も自由となります。

大は小を兼ねず   駆動モータは大き過ぎないこと

Q

駆動モータは大きければ大きいほど良いのでしょうか?

A

違います。
むしろ安全のためには必要以上に大きな動力で駆動しないように注意が必要です。

ジャッキシステムの運転はそれほど頻繁に続けることは少ないので、少しぐらい大きなモータを付けても電気料の損失を考える程ではないため、動かないよりはというので計算値より大きなモータを選ばれる傾向があります。
ところがモータには回転子(ロータ)の慣性(J)があり、容量と共にこの値が大きく異なっています。
スクリュージャッキは限られた距離の直線運動をさせるのが目的ですから慣性は小さい方がオーバーランが小さくなります。また、何か障害物がはさまった時にはモータの持つ最大トルクがシステムにかかることになり、装置を破壊することも考えられます。
逆にモータのトルクの特性は起動トルクで定格トルクの1.5倍以上が出るように作られており、短時間であれば充分に耐えられます。したがって、必要最小限のモータをお奨めします。

苦あれば楽あり   手回し用のハンドルは人間工学で決めよう

Q

手回し用のハンドルはどのくらいの大きさが適当ですか?

A

とにかく回れば良いと安易に考えられがちですが、実際に使用するとなると、設計の良否で大きく差がつきます。

普通の人間が10分以上続けられる出力は1/4馬力と言われていますが、手回し用のハンドルの操作力は50N以下でないと持続できません。 ハンドル操作力Pは
P =  入力軸トルク
ハンドル半径
で求められます。
計画の時に苦労しても、使う人に喜ばれるほうが嬉しいものです。

チェーンカップリングは熱烈歓迎   連動用に最適

Q

動力源とジャッキの結合法は?

A

手回しハンドルは直接固定してかまいませんが、モーター駆動の場合、必ずフレキシブル・カップリングを用い、振動や、芯のずれによるブレ等からジャッキを守らなければなりません。

チェーンカップリングは庶民的です。お高くとまることもなく、働き者です。
ジャッキの駆動、とくにジャッキを2台以上連動するときや、互いの高さを合わせるときなど、スプロケットの歯を1枚づつずらすことによって細かく調整ができて、とても便利です。
チェーンカップリングは可愛いです。

押して駄目なら引いてみな   自転車のスポーク、蜘蛛の糸

Q

長い距離を押し上げるには、それだけ大型のジャッキが必要なのですか?

A

原則的にはその通りですが、設計の工夫でジャッキの能力を最大限に引き出すことも可能です。

鋼材の強さは普通引張強さで表されていますが、押しつぶしに対する強さ、つまり圧縮強さは引張強さの1.3倍もあります。しかしながら長い棒状の物になると座屈という現象が出てくるので圧縮荷重にはかえって弱くなって来ます。
一般に丸棒鋼材では直径の20倍以上になると、この座屈を心配しなければなりません。
1グラムでも軽く作りたい自転車のスポークは針金を上手に使って引張荷重にしている好例で、長いストロークで物を動かす時に、座屈荷重で選ぶと大型のスクリュージャッキが必要となる場合でも、引張荷重になるように工夫すれば小型のものですみ、安上がりとなります。

老いは脚から   取付ボルトには10.9を使おう

Q

ジャッキを引き上げ荷重で使用する時の注意は……?

A

所定の大きさのジャッキを使用すれば、本体については特に問題はありません。
長ストロークでも座屈荷重の心配もありません。ただし、忘れてならないものが取付け強度です。

取付脚を押つける荷重の場合(図1)には心配無用ですが、引張荷重用には抗張力の高いボルトが必要となります。取付脚を引張る荷重の場合(図2)には10.9のボルトを使ってください。なお、10.9の10は抗張力を、9は降伏点を表しています。有名ボルト屋さんにご相談ください。
日本ギアのスクリュージャッキは国際的に共通の形状に設計してあるために、取付穴の大きさも合わせてあります。
また、吊下げ使用には(図3)の取付け方で使用した方がより安全です。

自由をわれらに   拘束し過ぎると無理がかかる

Q

ジャッキのねじ軸端は常に動作物に固定しなければいけないのですか?

A

そうとは限りません。
固定した為に、かえってジャッキを痛めることさえあります。

;

スクリュージャッキは原則として、ねじ軸芯方向の荷重と動作だけを考えて作ってあります。
ねじ軸に横荷重が作用するときには、それに耐えるガイドを設けなければなりません。 このようなときには、ジャッキねじ軸の芯とガイドの芯を全く平行に取付ける必要があります。
取付方法を工夫して、動作の方向はガイドにまかせて、ジャッキは押したり引いたりするだけの役目を果たすようにすれば無理は生じません。

押さえないと動かない   回り止めの役割は?

Q

回り止めとは何ですか?
回り止めキー付きを選定すれば安心ですか?

A

回り止めとはウォームホイールが回転する際に、ねじ軸またはトラベリングナットがつれ回りするのを防ぐためのものです。

ジャッキを運転するときは、ねじ軸またはトラベリングナットが回転しないように押さえておかなければ、ねじ軸またはトラベリングナットは昇降しません。ガイド等を設けて昇降物が回転しないようにすることで、つれ回りを防ぐことができます。

ボーイさんには適当なチップを   「キートルク」って何ですか?

Q

回り止めキートルクはどうやって取ればよいのですか?

A

スクリュージャッキは、ねじ軸が回らないようにしておいてウォームホイールを回すから、ねじ軸が昇降します。別にガイドが設けられない場合などには、キートルクを内部で打消す構造の「キー付」とご指定ください。

ボルトとナットで物を締付けようとしてボルトを回すときにナットが回らないように押さえます。このときのナット側に感じる回転力、これをキートルクと呼んでいます。
このキートルクは、ねじ面の粗さと潤滑の有無で大きく変わります。スクリュージャッキのねじ面は精密に仕上げてあり、グリースが供給されるので、キートルクはボーイさんへのチップ程度です。
台形ねじ使用のジャッキでは、ねじ軸に溝を彫り、それに噛み合うようなキーを設けて回り止め構造としたものもあります。
ヘリコプターの尻尾についているプロペラが丁度キートルクの働きをしています。

可愛い子には旅をさせよ   トラベリングナット方式はどんなときに?

Q

必要なストロークに対してジャッキの占めるスペースをできるだけ小さくしたいのですが?

A

スクリュージャッキ本体は、発揮できる性能に比して極めてコンパクトに設計されています。もちろんストローク分のねじ軸が必要なわけですが、使用目的、状態に合わせて、様々な配置が考えられます。

ねじ軸を上下させる代わりにねじ軸を回転させてナットを上下させるのがトラベリングナット型ジャッキです。
普通のスクリュージャッキではストロークの長さだけねじ軸が出張るので、天井や床に制限があると充分なストロークが取れないことになります。
こんなときトラベリングナット型ジャッキが問題を楽に解決してくれます。
ジャッキを上に置く場合と下に置く場合があり、それぞれ沢山の経験を積んでおりますのでご相談ください。
その他の取付方法として、ねじ軸両端を固定してジャッキ本体を上下させる方法、クレビスマウントや、トラニオンマウントによって動作に合わせてジャッキを揺動させる方法、パンタグラフ構造の利用など、併せてご検討ください。

ジャバラはダスターコート   レインコートはオーダーメード

Q

ジャバラは何のために使うのですか?

A

塵埃等のある場所でジャッキを使用するときに、ねじ軸を保護するためにジャバラを使います。

ジャバラはねじ軸に砂やほこりが付いてグリースに混じり、摩耗を促進することを防ぐ目的のものが標準となっています。
材料はクロロプレンラバークロスで、等間隔に配置したワイヤリングがジャバラの形を整えています。また、使用条件によって種々の材料を指定することもできます。
●防塵用(標準仕様)
 クロロプレンラバークロス(CR)
 耐久温度:-15~100℃
●耐寒用
 コーネックスシリコン(SRCC)
 耐久温度:-40~180℃
 ※火の粉を浴びる場所では使用不可
●耐熱用
 ジンテックス(GTX)
 耐久温度:-20~350℃
 ※火の粉を浴びても差しつかえない

漏れ無く給脂   適量をまんべんなく

Q

グリースの補給、交換はグリースニップルからグリースを給脂するだけで問題ありませんか?

A

ねじ軸には直接塗布する必要があります。

ジャッキ本体内はグリースニップルから給脂できますが、ねじ軸には直接塗布する必要があります。
グリースが汚れて変色している、つやが無い、粘度がかわっている、酸化臭がする等の場合は劣化が進んでいますので、直ちにグリースを交換する必要があります。また、過度の給脂はグリースの無駄使いだけでなく、ジャッキ本体からグリースがあふれ出る原因にもなります。